ウィッグのケア
■日々のケアについて
人工毛は洋服と同じ化学繊維です。
毎日同じ服を着ているとすぐに傷んでしまうのと同じ様にお考えください。さらにウィッグの繊維は1本ずつになっているため余計に傷みやすいです。
そのため、日々のケアをしっかりとしていただくことをお勧め致します。また、可能であれば2〜3つのウィッグを交換してご使用いただくことが望ましいです。
・ご使用いただくミスト→「静電気防止シャワーミスト(Pulite)」
・推奨のブラシ→「ウィッグ専用ブラシ」
①ブラシにミストを1〜2プッシュ吹き付けます。
②部位をサイド左右・バックの3ヶ所に分け、まずは内側の中間〜毛先の範囲をブラッシング、その後表面側からブラッシングを行ってください。特に肌や服で擦れる部分は重点的に行います。
※ブラッシングを行う際には、毛流れやカール・ウェーブの向きを意識したブラッシングをしてください。
③ブラッシング中に引っ掛かりを感じた場合には、①を行って再度その部分を優しくブラッシングします。
④ブラシの通りが良くなるまで、1〜3を繰り返します。
<さらに傷みを軽減>
ケアミストと合わせてハンドクリームをご使用いただくと、さらに傷み軽減にもなり、手触りが「しっとりサラサラ」のイメージになります。
下の項目「ハンドクリームで傷み軽減」をご参考にお試しになってみてください。
※まずは目立たない部分でお試しください。
※ベタ付きの少ないものがおすすめです。
①ハンドクリームを少量手に取り、指を中心に手にしっかりと馴染ませます。
②気になる部分に下記の要領で馴染ませます。
・毛先にご使用の場合:毛先から2〜3cmほど上を指でつまみ、毛先に向かって軽く揉み込むように馴染ませます。
・長めのスタイルの場合:サイド(左右)、バックごとにハンドクリームを馴染ませてから、髪の中間〜毛先に向かって手ぐしを入れます。
・擦れが気になる部分:首周りやフェイスラインなど、肌に擦れる部分に手ぐしを入れて馴染ませます。
③ハンドクリームを塗布した部分に「ケアミスト」をご使用いただくと、傷みの軽減と合わせて「しっとりサラサラ」の質感になります。ケアミストのご使用方法は上の項目(ご使用後のお手入れ方法)とご参考ください。
シャンプーはやりすぎでも傷みの原因となります。毎日行わず、特に匂いや汚れが気になった際に行うようにしてください。
生地の匂いが気になる場合には、消臭ミスト(市販の生地用のファブリーズ等でも)をご使用になることでも大丈夫です*。その際は「完全に乾いてから」ご使用ください。また、まずは目立たない部分でお試しください。
※ご使用の際は肌への影響を各メーカーへお問合せください。
▶ノンアルコールで肌にやさしい除菌&消臭ミスト(無香料)
※ウォーターベースのため肌には優しいですが、その分消臭効果は少し弱くなります。
※シャンプーはやりすぎでも傷みの原因となります。特に汚れが気になった際に行うようにしてください。
ウィッグは保湿をしないため、表面をシリコン成分で覆って保護をします。
シャンプーやトリートメントはウィッグ専用のシャンプーが望ましいですが、市販のものをご使用いただくことも可能です。
その際には「シリコン成分配合」のものをご使用ください。シリコン成分が少ないものや、天然成分のシャンプーをご使用になると、表面の保護がされず髪質がバサバサになってしまうことがありますのでご注意ください。
▶医療用ウィッグ(かつら)の洗い方について
▶ウィッグ専用シャンプー(Pulite)
▶ウィッグ専用コンディショナー(Pulite)
自毛と異なりウィッグの毛髪は繊維となりますので、必ず傷みが発生してしまいます。
傷みは下記のような段階に分けられます。
●傷みのレベル:
<Level 1>毛先のところどころに、曲がったり縮れた部分が出てくる。
<Level 2>毛先の多くが曲がったり縮れて指通りが悪くなる。
<Level 3>毛先が絡まり、ブラシや手ぐしがなかなか通らない。
<Level 4>毛先だけでなく中間あたりまで縮れ、何十本もまとめて絡んでしまう。
Level 1もしくは2の段階のときであれば、ご自身で毛先の修復は比較的簡単に行っていただけるので、日々毛先を確認していただき、Level 1の毛先が見つかったら、その部分だけアイロンで修復をしてみてください。修復の方法は次の項目をご参考ください。
■えり足・毛先の傷みの修復
ウィッグは肌に触れる部分や、毛髪の動きが大きくなる部分は特に傷みが発生しやすくなります。そのため、特にえり足は常に首に擦れている状態になることが多いため、えり足から傷みが始まることが多いです。
※ご家庭用のストレートアイロンを使用します。
※下記の内容は、アイロンをかけた部分が直毛に近くなりますので、その点ご注意ください。
※まずはあまり目立たない部分でお試しになってみてください。
傷みが少ないうちに行うと修復しやすいので、可能であれば定期的に行うようにしてみてください。
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①傷んだ部分の絡みを取るように優しくブラッシングします。
②傷んでいる部分にほんの少しだけ水を付けます。
※アイロンがショートすることを避けるため、つけ過ぎた場合は必ず拭いてください。
③ストレートアイロン(温度は120〜140度くらい)を傷んだ部分の少し上の部分で挟み、毛先に向かってゆっくりまっすぐ動かしてスッと引き抜きます。
※内巻きにカールが付いているえり足の場合は、カールを意識した感じで少し丸めるように、アイロンをかけてください。アイロンを引き抜いた部分をすぐに冷ませば(息をフーフー吹きかけるなど)、内巻きや外ハネのカールが付きやすくなります。
●一度で直らない場合には、再度ブラッシングをしてから、③を何度か繰り返してみてください。
■抜け感を出したい
■束感を作りたい
ハンドクリームを使用すると、スタイリング剤を使用するよりも比較的簡単に抜け感や動きを出せます。
到着当初のウィッグはサラサラしていてまとまりづらかったり、自毛と違い思うようにセット出来ないことがあります。そのような場合にはすぐにスタイリング剤を使用することはせず、まずは「ハンドクリーム」をご使用になってみてください。
少量のハンドクリームを指に馴染ませた後、抜け感を出したい部分(基本的にはトップ周りまたは分け目部分)から前髪までの範囲の髪の根本を指でつまみ、指のハンドクリームを揉み込むイメージで動かします。
その後全体をブラッシングし、改めて全体に手ぐしを入れると、髪の1本1本に動きが出て、自然な抜け感が出ます。
ハンドクリームを手に馴染ませた後、指を根本にザクッと入れ込み、指と指の間に髪を挟んだまま髪の半分くらいの位置まで指を滑らせます。
トップ・サイド・バックを全体的に上記の方法で行った後、全体をブラッシングし、改めて全体に手ぐしを入れると、髪の流れに合わせた束感が出やすくなります。
<ハンドクリームを使用する理由>
スタイリング剤は糊状やオイル状の成分が多く入っており、自毛の様にゴシゴシと洗えないウィッグはスタイリング剤の成分を落としづらく、洗い落としたと思っても結構な割合で残っていたりすることがあります。
そうするとベタついた感じになったり、汚れが付着しやすくなってしまい、傷みの原因にもなってしまうためです。