人工毛仕様のウィッグ
カール・ウェーブの付け方
■はじめに
人工毛は人毛のようにすぐにカールが付かないので、ウィッグを着用したままアイロンでアレンジをすることが難しいです。
そのため、下の写真のような発泡スチロールの「マネキン(写真はダイソー製品)」と「養生テープ(ダイソーでも売っています)」をご用意いただき、マネキンを養生テープでテーブルなどに固定、そして、ウィッグはマネキンにムシピンなどを刺して固定すると、アレンジがしやすくなりますのでお試しください。
人毛・人工毛問わず髪の毛は「熱を加えて冷ます」過程で形がキープされます。冷ます時間や方法でカールの強さが変わります。また、人工毛は人毛よりも、キープ期間(形状記憶期間)が長くなります。
●カールをあまり強くしたくない場合:冷めるまでの時間をゆっくりに。
●強めに残したい場合:巻いた後できるだけ早めに冷ますようする。
冷まし方による巻く強さの違いは、次の項目の画像を参考にしてみてください。
アレンジをする際の参考
■カールアイロンの場合
アイロンで巻いた後、どうように冷ますかによってもカールが残る強さ変わります。
下の画像の①〜⑤は、巻き方は同じですが、冷まし方が異なるものです。
画像内の①〜⑤はどれも、髪の根本の面積で2×2cmほどの毛束を取り、130度のカールアイロンで10秒くらい巻いて熱を入れたものです。
※冷まし方での巻きの強さの比較ですので、巻き方はそれぞれのスタイルによって異なります。
※一度に多くの毛量を巻こうとすると、髪全体に熱が伝わらないため、思うように巻けない場合があります。
▼カールアイロンで巻いた後・・・
①:アイロンから抜いて自然に垂らしたもの。
②:アイロンから抜く際に、丁寧に螺旋状をキープさせたまま垂らしたもの。
③:巻いている丸まった状態をキープしたまま抜き(手のひらに乗せる場合は火傷に注意してください)、クリップなどで丸い状態をキープしたまま冷ましたもの。
④:③と同じ抜き方で、息を吹きかけて冷ましたもの。
⑤:③と同じ抜き方で、霧吹きなどで素早く全体に水を吹きかけて冷ましたもの。
下の2枚の画像は、毛髪が冷めた後のそのままの状態と、巻かれた状態にさらにブラッシングをした状態のものになります。
ブラッシングをすると髪同士の繋がりが解かれてカールが緩くなるので、ご希望の状態よりも少し強めにカールがつくように巻くようにすると良いです。
☟巻いた後の状態
☟ブラッシングをした後
■ドライヤーを使う場合
ロールブラシなどで巻きたい方向に巻いた状態でドライヤーをあて、熱が加わったら(数秒程度で大丈夫です)、ブラシに巻いたまま冷ましてください。
冷まし方は上記を参考にしてみてください。
髪に少し丸みを付けたい
■ストレートアイロンを使用
下記はストレートアイロンを使用する内容です。
【やり方】
基本は髪に熱を持っているうちに丸みを付け、そのままの状態で冷ますという流れです。
髪の毛先など、一部分に丸みを付ける内容で、大きな丸みを付けることには適していませんので、その点はご注意ください。
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①アイロンは120〜130°くらいの温度にします。
②丸みを付けたい部分を少量取ります。
③丸みを付けたい部分の少し上からアイロンを通し、丸くカーブを描くように何度か通します。
④髪が丸みを持った状態のままで、髪の熱を冷まします。
⑤髪を垂らし、ご希望の丸みになっているか確認し、なっていない場合は再度②〜④を繰り返します。
※何度やっても丸みがつかない場合には、冷ます時間を早めになるように息を吹きかけるなどしてみてください。
トップにボリュームを
付けたい
■ドライヤーを使用
まずは目立たない部分で試してみてください。
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①ボリュームを出したい部分の髪を少し束で(頭皮の部分で2cm×2cmくらい)掴みます。
②根本が頭皮に対して垂直(もしくは反対側の角度)になるように、しっかり真っ直ぐになるように毛髪を優しく引っ張ります。
③ドライヤーの温風を根本に当て、毛髪に熱を加えます。
※火傷をしないよう、ご着用のまま行う場合などには、頭皮とウィッグの間にタオルを挟んでおくなど、頭皮に熱が伝わらない対策を行ってください。
④根本に熱が加わったら、垂直に引っ張ったままでドライヤーは止めます。
⑤毛髪の熱が冷めたら手を離します。