医療用ウィッグの
洗い方
手洗いの洋服を洗う感じで
優しく丁寧に
医療用ウィッグは「髪の毛」の代用ですが、生きている髪とは違い繊維質となるので、扱いは髪の毛よりも"手洗いが必要な繊細な洋服"の方が近いです。
自分の髪はほぼ毎日洗いますが、洋服を毎日使って洗っているとどんどん傷みます。ウィッグはそれと近い感覚です。
そのため、できればウィッグは1日置きなどで休ませ、洗う時は自毛のようにガシャガシャと洗うことはせず、優しく丁寧に洗ってあげる必要があります。
日頃のケアが自分でできれば、ウィッグは長く使うことが出来るので、大切に扱ってあげてください。
▼参考ページ:
・日々のケアについて
・人工毛をアイロンで巻く場合
洗剤はウィッグ用を使うべき?
市販のシャンプーやコンディショナーでも大丈夫ですが、その際はシリコン成分入り(なるべく多め)のものを選んでください。ウィッグは保湿をしないので、傷みや絡みを防止するために、シリコン成分で保護しています。
そのため、流行りのオーガニックシャンプーなどを使ってしまうとウィッグが保護がされないため、傷み促進してしまうことにもなります。
また、シャンプー自体のタイミングですが、「汚れや匂いが気になった時」で大丈夫です。毎日する必要はありません。毎日すると傷みの発生も早くなってしまうこともあります。
優しく丁寧に洗いましょう
洗い方の説明をする前に、日常のお手入れも大事なので、ここでは簡単に説明します。
ご使用前
髪の中間〜毛先まで全体的に、特に肌にふれることが多い部分には専用ミストを少し多めに吹いた上で、優しくブラッシングをしてください。洋服や肌・髪同士で擦れる際の摩擦を軽減し、傷みの発生を和らげます。
ご使用後
毛の絡みがないか確認し、優しくブラッシングを行なってスタイルを整えます。絡んでいる部分は無理にブラシを通さず、絡みを優しく解いた後、専用ミストを吹き付けて、優しくブラッシングをしてください。
洗い方手順:1
ウィッグに絡みがないか確認しながら、水をかけてとかします。クリップ付きの場合は閉じておいてください。アジャスターも固定しておいてください。
※毛先から少しずつ丁寧にとかしてください。根元から一気にとかすのは絡みの原因となります。
洗い方手順:2
洗面台や洗面器に「水」を張り、シャンプーを溶かしてウィッグを浸します(冬場は少しぬるめでも可能です)。ウィッグは水に濡れると広がり、洗っている部分が分からなくなるので、フロント部分を持っておくようにしましょう。
洗い方手順:3
フロント部分を持ったままブラシでていねいに根元から毛先にかけて溶かし洗いをします。毛の抜けや傷みを防ぐため、ブラシは目の洗いものをご使用ください(100円ショップなどで売っているスケルトンブラシなど)。
洗い方手順:4
内側のネット部分についた皮脂やファンデーションなどの汚れは、裏返して指の腹で軽く押し洗いをしてください。ファンデーションが落ちにくい場合は、ご使用済みの歯ブラシなどで優しく取り除くように洗います。もみ洗いは絡みの原因となるのでしないでください。
洗い方手順:5
水を数回入れ替えて溜めすすぎをします。
※水を流しながらすすぐと、毛がネットの裏側から出てきてしまうので、必ず「溜めすすぎ」を行なってください。
洗い方手順:6
コンディショナー(トリートメント)を水に溶かし、ウィッグを入れて軽くとかします。その後、水を入れ替えて一回溜めすすぎを行ってください。
洗い方手順:7
タオルで全体を包み込むようにして水気をとります。
※こすったり、ねじったりすることは型崩れや素材を傷める原因になるのでしないでください。
洗い方手順:8
タオルで全体の水気をとった後、濡れている状態で襟足部分を持ち、2〜3回振って水を切ってください。
※この行為によって毛髪の根元からの立ち上がりが少し良くなります。
洗い方手順:9
濡れている状態でウィッグスタンドにかぶせ、ブラシで軽く整え、ウェーブやカールがあるスタイルの場合は元の巻き具合を出すようにした上で、自然乾燥させてください。
※整える際は、スタイリングを意識してカールの方向に合わせるようにしてください。下にとかすとカールが伸びる原因となります。
洗い方手順:10
乾いたら、ウィッグ専用の静電気防止ミストを全体に吹きかけ(またはブラシに吹きかけて)、カールやウェーブを意識したブラッシングを行ってください。